中学英語の動画 「LESSON 3 疑問詞 Part 1, 2」ブログver.

この記事は、塾講師inoue(e)がYouTubeに公開している「LESSON 3 疑問詞 Part 1, 2」の内容をブログ用に書き直したものです。
今回は、疑問詞の基本的な使い方から、疑問詞を使った文を作る上での重要なポイント、疑問詞がかたまりになる場合について解説しています。

1. 疑問詞の概要と種類 [1:17]

  • 疑問詞とは: 「何 (what)」「誰 (who)」「どこ (where)」のように、「何かを知りたい時」に使う単語です。
  • 疑問詞の種類:
    • What (何): 物や事、内容を知りたい時に使います。
      例:
      「What do you have? (何を持っていますか?)」←持っているを知りたい
      「What are you saying? (何を言っているの?)」←言っている内容を知りたい
    • Who (誰): を知りたい時に使います。
    • Where (どこ): 場所を知りたい時に使います。
    • When (いつ): を知りたい時に使います。
    • Which (どちら): いくつかの選択肢の中からどれを選ぶのかを知りたい時に使います。
    • Why (なぜ): 理由を知りたい時に使います。
    • How (どう、どんな、どうやって): 様子、感想、手段・方法を知りたい時に使います。
  • ポイント: 疑問詞の意味だけでなく、「何を知りたい時に使う疑問詞なのか」を覚えておくことが重要です

2. 疑問詞を使った文の最重要ポイント [3:43]

疑問詞の問題を解く上で最も重要なのは、疑問詞以外が主語になっているか、疑問詞が主語になっているかの判断です。この判断をしないと問題は解けません。

  • それぞれの文の語順
    • 疑問詞以外が主語の場合:
      疑問詞+疑問文の形~?
    • 疑問詞が主語の場合:
      疑問詞+動詞~?(通常の肯定文のように「主語+動詞~」の形になります)

この判断は、疑問詞の後に続くの形が変わるため、正確な文を作る上で不可欠です。

3. 疑問詞の文を解くためにすべきことの整理 [04:51]

疑問詞を使いこなすためには、以下の3つが必要です。

  1. 疑問詞の意味と使い方を覚える: どの疑問詞がどういう意味で、何を知りたい時に使うのかを理解すること。
  2. 疑問詞が主語かどうかを判断する: これが最も重要な判断です。
  3. 疑問文を正しく作れるか、主語と動詞をしっかり考えられるか

2・3は前回までの「英文の基本」と同じ考え方になります。つまり、疑問詞が苦手な人は、実は、主語や動詞、疑問文の作り方が理解できていないということになります。そのため、この記事を読んで(この動画を見て)理解できない人は、前回までの「主語と動詞・be動詞と一般動詞」と「疑問文・否定文」の記事(動画)に原因がある場合がほとんどです。

4. 例文での解説(疑問詞以外が主語の場合) [06:50]

以下、具体的な例文で解説していきます。

4.1. 疑問詞を単独で使う場合
  • 例1: 「これは何ですか?」
    • 尋ねたいこと: これが何なのか →「」を知りたい
    • 使う疑問詞: What(何)
    • 主語: これは(this)(疑問詞以外が主語
    • 動詞: です(be動詞の文)
    • 疑問文の作り方: 疑問詞"what"の後に、be動詞の疑問文の形(be動詞+主語~?)を続ける。なお、主語"this"が単数なので、be動詞は"is"を選びます。
    • 完成形: What is this?
  • 例2: 「あなたはたいてい、いつ図書館へ行きますか?」
    • 尋ねたいこと:あなたがいつ図書館へ行くのか → 「」を知りたい
    • 使う疑問詞: When(いつ)
    • 主語: あなたは (you)(疑問詞以外が主語
    • 動詞: 行きますか (go)(一般動詞の文)
    • 疑問文の作り方: 疑問詞"when"の後に、一般動詞・現在・ふつうの文の疑問文の形(do+主語+動詞~?)を続けます。(現在の内容で、主語がyouです。)
    • 補足1: 副詞 (usually) は一般動詞の前、または、be動詞・助動詞の後に置きます。この例文は一般動詞goの前に置くことになります。
    • 補足2: 「〜へ」の方向を表す「to」が必要です。
    • 完成形: When do you usually go to the library?
  • 例3: 「トーマスはどうやってそこへ行くつもりですか?」
    • 尋ねたいこと: トーマスがどうやってそこへ行くのか →「手段・方法」を知りたい
    • 使う疑問詞: How(どうやって)
    • 主語: トーマスは (Thomas)(疑問詞以外が主語
    • 動詞: 行くつもりですか(助動詞willの文)
    • 疑問文の作り方: 疑問詞"How"の後に、助動詞の疑問文の形(助動詞+主語+動詞の原形~?)を続ける。
    • 補足: "there" には "to" をつけません。"there" の意味は「そこへ」であり、"to"の意味(~へ)が含まれているからです。
    • 完成形: How will Thomas go there?

どの例文も、疑問詞を置く → 主語を見る(疑問詞以外が主語であることを確認)→ 動詞を見て疑問文の形を決定するという、「同じ考え方」であることがわかれば、疑問詞の問題は恐くありません。

 

ここまでのブログ記事の動画
「LESSON 3 疑問詞 Part 1」

 

5. 疑問詞がかたまりになる3つのパターン [0:14]

5.1. 疑問詞 + 名詞のパターン
  • What + 名詞: 「何の~」や「どんな~」と尋ねるときに使われます。
    • 例: "what time" (何時)
    • 例: "what sport" (どんなスポーツ)
    • 例: "what color" (何色)
  • Which + 名詞: 「どちらの~」や「どの~」と尋ねるときに使われます。選択肢がある場合によく用いられます。
    • 例: "which pencil" (どちらの鉛筆 / どの鉛筆)
    • 例: "Which way" (どちらの方法 / どの方法)
  • Whose + 名詞: 「誰の~」と尋ねるときに使われ、所有者を知りたい時に用います。
    • 例: "Whose pencil" (誰の鉛筆)
    • 例: "Whose concert" (誰のコンサート)
5.2. How + 形容詞/副詞のパターン
  • How old: 年齢を尋ねるとき(何歳)
  • How much: 値段を尋ねるとき(いくら)
  • How long: 期間や所要時間を尋ねるとき(どれくらいの期間/時間、いつから)
  • How tall: 高さや身長を尋ねるとき(どれくらいの高さ、どれくらいの身長)
  • How far: 距離を尋ねるとき(どれくらいの距離)
  • How often: 頻度や回数を尋ねるとき(どれくらいの頻度で、何回)
5.3. How many/much + 名詞のパターン

数や量を尋ねるときに使われます。

  • How many + 複数名詞: 数えられる名詞の数を尋ねるときに使われます。
    • 例: "How many books?" (何冊の本)
    • 例: "How many boys?" (何人の少年)
    • How many times: 回数を尋ねるときに使われます。("How often"と同意表現として使われる場合もあります)
      • 例: How many times(How often) have you been abroad?(あなたは何回外国へ行ったことがありますか。)
  • How much + 単数名詞: 数えられない名詞の量を尋ねるときに使われます。
    • 例: "How much water?" (どれくらいの量の水)
    • 注意:「値段」を尋ねる場合は "How much" だけで良いですが、「お金の量」を尋ねる場合は "How much money" となります。
      • 例1: "How much did your bag cost?"(あなたのカバンはいくらしたのですか。)
        ←カバンの「値段」を尋ねている
      • 例2: "How much money do you have?"(あなたはいくらお金を持っていますか。)
        ←持っている「お金の量」を尋ねている

6. 疑問文の作り方と具体例 [8:28]

疑問詞がかたまりになる場合、そのかたまりを文頭に置き、その後に通常の疑問文の形が続きます。

例1: 「あなたはどんな本を読むのが好きでしたか。」

  • 尋ねたいこと: あなたがどんな本を読むのが好きなのか →好きな本の「内容」を知りたい
  • 使う疑問詞: What book(どんな本)(what+名詞のかたまり)
  • 主語: あなたは (you)(疑問詞以外が主語
  • 動詞: 好きでしたか(like)(一般動詞・過去形の文)
  • 疑問文の作り方: 疑問詞のかたまり"What book"の後に、一般動詞・過去形の疑問文の形(did+主語+動詞の原形~?)を続けます。
  • 補足1: 「読むのが」は「~すること」を表す不定詞・名詞的用法(to read)または動名詞(reading)を使います。
  • 補足2: 「どんな~」の表現におけるWhatとHowの使い分け
    • 「どんな名詞」→What + 名詞後ろに名詞が続く場合は "what" を使います。"how" の後に名詞を続けることはできません
      • 例: "What book" (どんな本)
    • 「どんな様子」「どんな感想」→How様子や感想を尋ねるときに使われます。
      • 例1: "How was your weekend?" (週末はどうでしたか?)
      • 例2: "How is your mother?"(お母さんの様子はどうですか。)
  • 完成形: What book did you like to read/reading?
例2: 「このクラスには何人の少女がいますか。」
  • 尋ねたいこと: 何人の少女がいるのか →「少女の」を知りたい
  • 使う疑問詞: How many girls(何人の少女)(how many+複数名詞のかたまり)
  • 主語: このクラスには (this class)(疑問詞以外が主語
  • 動詞: いますか(have)(一般動詞・現在形・3単現の文)→主語の "this class" は「私」「あなた」以外の単数=3人称・単数です。
  • 疑問文の作り方: 疑問詞のかたまり"How many girls"の後に、一般動詞・現在形・3単現の疑問文の形(does+主語+動詞の原形~?)を続けます。
  • 完成形: How many girls does your class have?

「There is/are~の文」と "have" を使う文との比較 [14:00]

例1は、"How many girls are there in this class?" と表すこともできます。
「~がいる/ある」という表現には、"have" を使う方法のほか、 "There is/are~" を使う方法があります。

  • There is/are~:
    ・「~がある/いる」という場合に使い、文頭にはいつも "There" を置きます。
    ・be動詞 (is/are) は、後に続く名詞の単数・複数によって決めます
    be動詞の後には、「何が」あるのか、「誰が」いるのかを表す「~が」の部分が続きます。
    • 例1: 「私の机の上には鉛筆が1本あります。」
      • 「何が」あるのか→「鉛筆が1本」ある(=単数名詞がある)
      • 答え: There is a pencil on my desk.
      • 後には、「場所を表す語句」(on my deskなど)が続く場合が多いです。
    • 例2: 「世界にはたくさんの文化があります。」
      • 「何が」あるのか→「たくさんの文化が」ある(=複数名詞がある)
      • 答え: There are many cultures in the world.
  • "have" を使う文との比較
    「このクラスには何人の少女がいますか。」
    • "How many girls does this class have?"
      • 「このクラスには」を主語と考えます。
      • 動詞は、「(少女が)います」を「(少女を)持っています」と考えて、"have" を使います。
      • 一般動詞・現在形・3単現の疑問文「does+主語+動詞~?」の形を続けます。
    • "How many girls are there in this class?"
      • 「何が」いるのか→「少女が」いる(複数名詞がいる)
      • There is/areの文は、be動詞の文として疑問文(否定文)を作ります。
      • 「このクラスには」は、場所を表す語句として考えます。(場所を表す前置詞 "in" が必要になります)
    • ポイント: 「このクラスには」の役割が変わる点をしっかりと押さえておきましょう。"have" を使う時は主語として働き、"there is/areを使う時は、場所を表すものとして働きます

例3: 「彼らはいつから東京にいるのですか。」

  • 尋ねたいこと: いつから東京にいるのか →東京にいる「期間」を知りたい
  • 使う疑問詞: How long(いつから、どれくらいの間)(how+形容詞のかたまり)
  • 主語: 彼らは (they)(疑問詞以外が主語
  • 動詞: いるのですか(be動詞)(be動詞の文)→「東京にいる」は、場所を表すので、"have" ではなく、be動詞を使います。
  • 疑問文の作り方: 疑問詞のかたまり"How long"の後に、現在完了の疑問文の形(have+主語+過去分詞~?)を続けます。
  • 補足1: 「いつから」は期間を尋ねているので、"How long" を使います。時を表す "When" を使わないように注意しましょう。"When" は「いつ」(~するのか)と、時の一点を尋ねるのに対し、"How long" は、「いつから、どれくらいの間」と、ある時点からある時点までの期間を尋ねます。
  • 補足2: 過去から現在までの幅のある期間の内容は、現在完了で表します。現在完了は「have+過去分詞」で作ります。
  • 完成形: How long have you been in Tokyo?

疑問詞以外が主語である文を作るには、以下の順序で考えることが大切です。
  • 疑問詞を見つける(かたまりかどうかに注意する)
  • 疑問詞以外が主語であることを確認する。
  • 動詞を見て、「何の文か」を考え、正しく疑問文の形を続ける。

この順で考えると、間違えることはありません。主語の確認や、疑問文の作り方がわからない人は、これより前の記事(動画)を見て、まずはしっかりと基礎を固めることを始まりにしてください。
また、前提として、どの疑問詞がどういう意味で、何を知りたい時に使うのかは、しっかりと覚えるようにしてください。

ここまでのブログ記事の動画
「LESSON 3 疑問詞 Part 2」